電話でご連絡頂いたときは、「Operating System Not Found」というメッセージが画面上に表示されてパソコンが起動しないとのことでした。
実際、お伺いして確認してみたところ、今度は、「A disk read error occurred」の文字が。
この不安定な現象は、HDDからデータの読み出しに失敗している時によく発生します。
または、重度の論理障害が発生して期待しないデータを読み込んでしまっているか。
お客様のご希望としては、パソコン自体は購入店舗の延長保証に入っていたため、パソコンの修復ではなく、何とか内部のデータ復旧をお願いしたいとのこと。
最近の据え置きタイプのパソコンは画面一体型が非常に多くなっています(ちょっと写真だとわかりにすくですが)。
まずは内部からHDDを取り外します。このタイプは大抵、裏カバーを開けることでHDDにアプローチできるようになるのですが・・・
裏側のネジを全て取り外しましたが、なかなか開封できません。
が、しかし、以前同じような機種をやったとき、スタンド下にあったことを思い出しました。
ありました^^;
さて、問題は、このHDDが上手く認識してくれるかどうか・・・
ちょっとした不具合であればそのまま別のパソコンに繋ぐことで内部データの取り出しは容易にできます。
ところが、今回のケースにおいてはDiskとして物理的には認識しますが、論理構造が全くみえません。
HDDのSMARAT情報を見てみると・・・
セクタの代替処理もかなり行われている模様。
破損が進んでいるようです。
このような場合、直接HDDからデータを取り出すことは殆ど不可能です。
無理して取り出そうとすると状態を悪化させ、新たな不良ブロックを発生させてしまう可能性もあります。
今回は、デュプリケータという専用のツールを使用し、セクターベースでデータの抽出を行います。と、同時に抽出したデータはリアルタイムで別の正常なHDDへ移植することでクローンHDDを作成します。
当店では何種類かのデュプリケータを使い分けておりますが、今回は、セクタの逆読みも可能な「MASAMUNEクローン」を使用しました。
こちらの製品は、多少の不良セクタがあっても多種多様なアルゴリズムでデータを極限まで抽出してくれる優れものです。
少し時間はかかりましたが、無事、お客様がご希望とされるデータを取り出すことができました。取り出したデータは60GBほどありましたので、別途、外付けHDDに保存しご返却しました。
無事復元できて、お客様もほっとされたご様子でした^^
同じような現象でお困りのお客様はこちらまでご相談下さい。診断・見積もり・無料となっております。
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