2014年06月16日

Operating system not foundでパソコンが起動しない

先日、ご依頼があった案件です。

電話でご連絡頂いたときは、「Operating System Not Found」というメッセージが画面上に表示されてパソコンが起動しないとのことでした。

実際、お伺いして確認してみたところ、今度は、「A disk read error occurred」の文字が。

この不安定な現象は、HDDからデータの読み出しに失敗している時によく発生します。
または、重度の論理障害が発生して期待しないデータを読み込んでしまっているか。

お客様のご希望としては、パソコン自体は購入店舗の延長保証に入っていたため、パソコンの修復ではなく、何とか内部のデータ復旧をお願いしたいとのこと。

最近の据え置きタイプのパソコンは画面一体型が非常に多くなっています(ちょっと写真だとわかりにすくですが)。
パソコン修理 データ救出














まずは内部からHDDを取り外します。このタイプは大抵、裏カバーを開けることでHDDにアプローチできるようになるのですが・・・
裏側のネジを全て取り外しましたが、なかなか開封できません。
SONY製PCの分解写真














が、しかし、以前同じような機種をやったとき、スタンド下にあったことを思い出しました。
ありました^^;
SONY製PCの分解写真













さて、問題は、このHDDが上手く認識してくれるかどうか・・・

ちょっとした不具合であればそのまま別のパソコンに繋ぐことで内部データの取り出しは容易にできます。
ところが、今回のケースにおいてはDiskとして物理的には認識しますが、論理構造が全くみえません。

HDDのSMARAT情報を見てみると・・・
HDDのSMART情報










セクタの代替処理もかなり行われている模様。
破損が進んでいるようです。

このような場合、直接HDDからデータを取り出すことは殆ど不可能です。
無理して取り出そうとすると状態を悪化させ、新たな不良ブロックを発生させてしまう可能性もあります。


今回は、デュプリケータという専用のツールを使用し、セクターベースでデータの抽出を行います。と、同時に抽出したデータはリアルタイムで別の正常なHDDへ移植することでクローンHDDを作成します。


当店では何種類かのデュプリケータを使い分けておりますが、今回は、セクタの逆読みも可能な「MASAMUNEクローン」を使用しました。
こちらの製品は、多少の不良セクタがあっても多種多様なアルゴリズムでデータを極限まで抽出してくれる優れものです。
HDDのデータ復旧














少し時間はかかりましたが、無事、お客様がご希望とされるデータを取り出すことができました。取り出したデータは60GBほどありましたので、別途、外付けHDDに保存しご返却しました。
無事復元できて、お客様もほっとされたご様子でした^^


同じような現象でお困りのお客様はこちらまでご相談下さい。診断・見積もり・無料となっております。
データ復旧・パソコン修理は【福室PCサポート】へ

posted by uri at 17:11| Comment(0) | データ復旧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月08日

顧客データが壊れた!(データ復元)

久しぶりの更新となります。かなりバタバタと忙しくしておりましたので、すっかりこちらの方は・・・
でも一年近く放置はちょっと・・・あれですね。

今後は少しずつでも情報発信していきたいと思います。

さて、先日ご依頼のあったお客様。

重要な顧客データが入ったデスクトップPC。
数千件の顧客データが入っていたとのこと。
なぜか、昨日まで見えていたのに突然消滅してしまったとの連絡がありました。

実際、拝見してみると、やはりデータが存在しません。

バックアップファイルも取っていなかったとのこと。

このままでは、業務に支障が出るため、急いで復旧しなければなりません。

ただ、容量も1TBと大きく、それなりの時間がかかると思われたため、現場での復旧はあきらめ、一旦引き取りさせて頂きました。

以前のブログでも書きましたが、当店ではデータの復元を行う場合、このようにSourceディスクを別ディスクにセクターベースでコピー(デュプリケート)し、クローンHDDを作成します。
(写真向かって左側がSourceディスク、右側がクローンディスク)
データ復元














以降はこのクローンHDD上にて復元作業を行います。

今回は、1TBということで少し時間がかかりましたが、それでも翌日には、無事に顧客データの復元に成功し、納品することができました。

あとは、クローンHDDの抹消作業(復元できないよう上書き処理)し、全ての作業を終了します。
なにはともあれ、バックアップは日々とっておくよう心がけましょう。
データの冗長化は非常に重要です。
posted by uri at 13:54| Comment(0) | データ復旧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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